畑で野菜が育つとき、土から栄養を吸収するので、土の栄養は減っていきますが、それを何度も繰り返すと、まったく含まれなくなる栄養が出てきます。農業従事者の多くは、生産量を維持するためにも肥料を足していきますが、不足した栄養のすべてを肥料で補給できるわけではありません。
現代の農業では、野菜は生産量を上げ、栽培期間を短くし、さらに作物が病気などにならないために必死に工夫しますが、栄養価を上げることは考えていません。
野菜に今までのような栄養価がなくなったという報告は、いくつも見られます。
- 2001年の米国と英国の政府調査で、野菜と果物の栄養価について1940年と1991年を比べると、75%低下している。(補完医療雑誌において発表)
- 2003年、カナダの調査で、50年前の野菜や果物の栄養価を現在と比べると、非常に低下していることが発表された。たとえば、ジャガイモのビタミンAは、ゼロになり、ビタミンCと鉄は57%、カルシウムは28%減っている。キャベツ、レタス、ほうれん草、トマトなどの野菜の平均的なミネラルの含有量は400mgから50mgへと減少した。
- 2004年、米国栄養学会が食品成分表(米国農務省作成)の43の野菜について1950年と1999年のデータを比較したところ、タンパク質、カルシウム、リン、鉄、リボフラボン、ビタミンCの6つの栄養素が顕著に低下していた。
- 英国のフードマガジンは、英国の食品成分表に記載されたすべての食べ物について1940年から2002年の変化を分析したところ、カルシウムと鉄が急激に減っていた。
残念なことに、こういうことが起きた主な原因はわかっていません。様々な理由が考えられると思いますが、今日も消費者が選んで食べているものは、栄養がなくなっている食べ物であるという事実を受け止めていただきたいのです。
清涼飲料水には、明らかに牛乳と同じ栄養価はありませんし、果物の果汁とも同じではありません。現代の子供たちは、牛乳より清涼飲料水を好んでいるようです。
たくさんの栄養素が不足している人が非常に多いことが世界中の数々の研究で明らかになっています。体はいろいろな形でさまざまなビタミンやミネラルを使っています。こうした大切な栄養素を適切に摂れないと、病気と闘ったりケガから回復するのが難しくなります。私たちの体は、13のビタミンと15のミネラルが必要ですが、さらに微量ミネラル、酵素、植物由来の栄養素が必要です。
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栄養補強について大事な点は、皆同じではないということです。お店の棚に並んでいるサプリメントは、体が吸収できない栄養素を多く含んでいます。そうした製品の中には、オーガニックの原料から出来ていないミネラルがあります。人間の体は植物から摂ったビタミンやミネラルのみを吸収できるようになっているものがあります。
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